やしゃごブログ

~講座・ワークショップ活動~

東北を盛り上げていくには、市民のチカラが大切です。でも、どうやって?

このページでは、やしゃごの朝子による講師活動の様子をご紹介しています。

 

※セミナー・ワークショップ講師としてのご依頼も承っております。詳しくはこちらからお問い合わせください。

 


避難所に外国人。あなたならどうする?

やしゃごの朝子です。

 

災害時に避難所に集まるのは、地元住民だけとは限りません。地域によっても違うでしょうが、実際には様々な背景をもつ外国人達も沢山避難してくることでしょう。

 

そんな時、避難所という空間と災害時という特殊な状況において、外国人避難者達とどう共生するのが良いのでしょうか。

 

そこで今日は、多文化防災ワークショップという勉強会に参加してきました。

 

日本語で情報を得にくい、日本語でのコミュニケーションが難しい外国人と、避難所運営に携わる地元住民との間のトラブルについて、東日本大震災の時に起きたトラブル実例をケーススタディとして、どう対応すれば良いかディスカッションを行います。

 

 

避難所では「外国人は日本の常識を知らないから迷惑」という先入観で最初から相手の存在を否定したり、「自分は外国語が苦手だから外国人の対応なんて無理」という苦手意識で外国人を避けてしまったり、といったことがあったといいます。

 

でも、避難してきた外国人は「何もできない困ったお客さん」ではありません。ちょっとの創意工夫で、「頼もしい仲間」になりうるのです。

 

災害時に限ったことではなく、もはや日常生活のあらゆる場面において「多文化共生」は身近な課題となっています。だからこそ、常日頃から外国人の存在を仲間として、偏見や先入観なく受けとめられるマインドの醸成って大事ですね。

 

ワークショップの教材は、仙台観光国際協会さんのHPから入手することができます。

 

http://int.sentia-sendai.jp/j/…/tabunka_bousai_workshop.html

多文化防災街歩き

やしゃごの朝子です。

 

今年9月3日に予定されている『しんじゅく防災フェスタ2017』。私は外国人来場者の皆さんをお世話する「語学ボランティア」さんたちのコーディネーター役として関わっています。

大勢のボランティアさんが、準備段階から関わってくださっています。この頼もしい助っ人の皆さんと当日のイベントを盛り上げることは勿論目標ではありますが、もっと大切なこと。それは、このイベントに関わる人たちが、準備段階から数々の研修を通じて、地域防災の担い手として育っていくことです。

 

そこで今日は、語学ボランティアさんを対象としたオリエンテーションを実施しました。午前中は「我が家の災害対応ワークショップ」。家庭内の備えについて話し合います。そして午後は「防災街歩き」。実際に街を歩きながら、街の特徴や現状を把握し、地域防災に必要なことを住民目線で考えます。

今日歩いたのは、新宿区の中でもひときわ異国情緒たっぷりな大久保地区。

 

住民の4割が外国人。

 

大久保小学校児童の過半数が外国人のため、保護者向けの学校だよりは5~7ヶ国語。

 

高齢者相談センターに来る相談の一割は外国人高齢者。

 

日本語学校多数。

 

…これだけでも、留学生のような単身者から家族まで、子供からお年寄りまで幅広い属性の外国人がいることがわかります。

 

 

街中いたるところに各国エスニック料理の飲食店が軒を連ね、食材を扱う商店では世界中の香辛料が手に入りそうです。イスラム教徒用のハラル食材を扱う商店も多くあります。

 

そんな街の一角に佇む雑居ビルの一室にはイスラム教のモスクが入居。至る所にある外国人向け不動産会社や、海外送金のお店…。

 

 

 

もはや外国人の存在感が圧倒的なこの街で、もともとそこに暮らしてきた住民とよりよく共生するには?

住人となった外国人だけでなく、そこに集まる観光客という「外部から訪問する通りすがりの人々」も視野に入れた、安心で安全な防災策とは?

 

 外国人住民の存在を自分とは違う世界の人々のこととせず、同じ地域に暮らす隣人達として共生のありかたに思いを巡らせてみることが、地域防災の担い手となる第一歩だと考えています。

 

そしてそれは、防災の文脈に限ったことではなく、地域の多様性を受容する共生社会を作り上げていく、だれにとっても寛容な社会の実現につながることになると信じています。

 

 

しんじゅく防災フェスタについて、くわしくはこちらをご覧ください。
http://bosai-festa.com/

【世界青年の船】防災コース講師のお仕事

やしゃごの朝子です。

久しぶりのブログ更新となりましたが、皆様いかがおすごしでしょうか。

 

この一か月半、内閣府の研修事業【世界青年の船】に「防災活動のための人材育成コース」を担当する講師として参加してきました。世界11か国・約240名の青年達と向き合い、4か国を旅する船上研修の航海でした。

 

 

防災には社会全体による参加と連携が大切で、そこで自分たちはどんなリーダーシップを発揮していくことができるのか。そんなテーマのもとに集まった青年達からは、各国の災害事情や人道支援の取り組み事例など、私も多くのことを学びました。また、彼らが未来の抱負を語る姿に、沢山の希望と感動を与えてもらいました。

 

研修期間中の青年達は、新しい知識や経験をきっかけに、これまで自身を縛っていたであろう内面に潜む価値観を見つめなおす作業を毎日のように繰り返していきます。彼らにとって、それは充実しつつも時に苦しい作業だったことでしょう。授業時間だけでなく、食事をしながら、時には廊下の片隅の床に座り込んで、人生について深く語り合った彼らとの時間は、まさに人生の分かち合いでした。

 

 

リーダーシップとは、自分で自分の人生のハンドルを握る力。そして、自分につながる周りの人々を幸せに導くための力。

 

青年達はこれからの人生において様々な場面に遭遇することでしょうが、この船での経験と仲間との絆が、きっと彼らを生涯にわたって内面から支え続けてくれると、信じています。

 

 

船上研修中の様子は、こちらのブログで少しずつご紹介していきますね!

市民のための仙台防災枠組2015-2030

やしゃごの朝子です。

 

来年1月から始まる内閣府の船上研修「シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ(旧・世界青年の船)」事業に向け、私のコースを受講する青年たちに課題図書を指定しました。
それがこちら『市民のための仙台防災枠組2015-2030』。世界各国で2030年を目標に実践される防災・減災への取り組みを、「市民としてどのように行動すべきか」に重点を置いて分かりやすく簡単に解説した小冊子です。
 
災害時において政府の役割は不可欠ですが、国や行政に任せっぱなしの他力本願なマインドセットは危ういもの。そしてそれは、防災の文脈に限らず、全てにおいていえることかもしれません。
 
いかに自分自身が市民として主体的に課題に関わることができるのか。読み終えた青年達は、そんなことを早くも考え始めてくれたようです。
 
私が今回担当する講座は「防災活動のための人材育成」をテーマとしていますが、防災はあくまでも一つの切り口。防災の視点をきっかけに、彼らが人生のあらゆる場面でリーダーシップを発揮し、社会に働きかけることができるグローバル人材になってくれるよう、授業を構成していきます。
 
冊子の解説・リンクはこちら↓

 

新宿区の地域防災を考える

やしゃごの朝子です。
今夜は「しんじゅく防災フェスタ」実行委員会の会議に参加してきました。
東京都新宿区といえば、都内で最も外国人登録者数が多く、区民の1割が外国人ともいわれています。居住者の言語や国籍も様々です。
「外国人の人達もね、それぞれ夢や希望を持って日本に来てると思うんですよ。なのに、災害のせいで、もしも道半ばで命を落とすようなことになったとしたら…ご本人だけでなく、故郷のご家族だって無念でしょう。どうやったら、皆を守れるだろう?」と仰る区の地域防災担当者の方。
  
住民だけでなく通勤通学者や通りすがりの人々も含めて、発災時に新宿区に居合わせるであろう膨大な人数のどこまでをケアできるのか?
ただでさえ、大勢の被災者が想定されるうえ、その中に含まれる多様な外国人への対応を考えるとき、どこまで彼らのニーズに応えられるだろうか…。非常に悩ましい課題です。
災害への準備は、実際に発災してみないとその効果を検証することが出来ません。「たられば」の中にありながら、確実な効果を上げることが至上命題。
 
新宿区の特殊性ゆえの防災課題について、どうしたら行政と市民社会組織が互いの長所短所を補完し合いながら協働できるのか、業界関係者の方達と改めて思いを巡らせた夜となりました。
 

 

今年初めての開催となった「しんじゅく防災フェスタ」。来年の目標は、イベントの運営・開催を通じて多様なステークホルダーとの関係性を構築しながら、より多くの地域防災の担い手を育成していくことです。

日常の延長上にある、非日常

やしゃごの朝子です。

今日はCSV(Creating Shared Value)フォーラムに行ってきました。テーマは「熊本地震から学ぶ、企業とNPOの社会的インパクト協働のあり方」。
被災地で避難所の運営に当たった熊本YMCA、被災者支援を行った国連機関・NGOからの現場報告、支援企業からの報告に続き、パネルディスカッションと、異なる立場からの示唆に富んだ経験共有が盛りだくさんな内容でした。
印象的だったのは「日常の延長上にしか、非日常はない」という発言。
非常時に、どれだけ企業が迅速な支援を実施できるか。それはやはり、平常時の備えが重要ということの意味に、改めて想いを巡らせました。
それは、単に緊急対応マニュアルを作成しておけば済むということでは無いと思うのです(もちろん、作っておくべきものではあるのですが)。
非常時だからこそ、マニュアル想定以上に臨機応変に行動することが求められるもの。「うちの会社の経営陣は、こういう考え方・哲学を持っている。だから、きっとここまで動いても社内的に認めてもらえる」というように、経営者の哲学や判断基準が、社員一人一人の中に、共感とともに醸成されているかどうかじゃないかと。
従業員と経営陣の間に、そういう深い相互理解が日頃から築き上げられていることが、非常時における社員の自立的行動をサポートするのではと思うのです。
それに、そういうカルチャーがある企業は、自然災害の発生に関係なく、普段のパフォーマンス性だって高いはず。

 

 

自分たちの会社は、社会にどんな価値を提供する存在であるのか。そんな問いに対する答えが、普段から社員の中にどれだけ浸透しているか。それを厳しく試されるのが、災害時なのかもしれません。

未来のグローバルリーダー達

やしゃごの朝子です。
内閣府が毎年主催する、次世代グローバルリーダー事業「シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ」。世界各地から集まる外国人青年と、全国から集まる日本人青年総勢約240名が、1か月半生活をともにしながら、船上研修を受けるプログラムです。私も再び講師の一人として「防災活動のための人材育成コース」の指導を受け持つ予定です。
その来年1月から実施される研修にむけて、日本人青年を対象とした事前研修が東京で開かれました。受け持つ青年たちに早く会いたくて、私も様子を見に行ってきました。意識も意欲も高い、頼もしい青年達が全国から126名も参加していて、嬉しい限り。
本番の船上研修では、生活すべてが英語環境。ディスカッションや文化交流、セミナーの受講や、参加青年による自主活動の企画・運営等を通して、異文化対応力やコミュニケーション力を高めます。また、リーダーシップやマネジメント力の向上を図る様々な学びと実践の場が用意されています。
国際化や多様化の進展する各分野でリーダーシップを発揮できる人材に育つよう、そして、実際に社会貢献活動を実践できる青年を育成することが目的です。

 

キラキラしたまなざしの彼らと過ごす1か月半の航海が、今からとても待ち遠しいです♡

しんじゅく防災フェスタ2016

やしゃごの朝子です。
防災ウィーク真っ最中ですね。
ということで、東京都新宿区にて開催された「しんじゅく防災フェスタ2016」で、お仕事してきました。
当日の早朝はあいにくの雨。屋外でのイベントなのに!とスタッフ一同青ざめました。が、そこは晴れ女の私。開始前には無事雨も止み、その後は良いお天気に恵まれました!
このイベント、新宿区では今年初めて企画・実施されました。初年度ということで、どのくらい来場者が訪れるのか不安だったのですが、蓋を開けてみたら大盛況!
会場には3000人以上の来場者。これは、3年目くらいで達成したいねとスタッフで話していた目標数でしたが、まさか初年度で達成できるとは感激です。やはり、防災の第一歩は関心を持ってもらうことですからね。
老若男女様々な方が訪れましたが、とくにちびっこを含む家族連れの姿が多いのが印象的でした。
子供達には、防災ゲームで楽しく学びながら、おもちゃをもらえる仕組み「カエルキャラバン」や、起震車・ハシゴ車・煙体験などが大人気。
 
ところで、新宿区は外国人住民が非常に多い街です。そこで、私は語学サポート・手話サポートのボランティアさんたちの仕切り役として、インフォメーションテントを担当していました。ここで緑色のビブスを着けたボランティアさんたちは、英語・中国語・ドイツ語・ポルトガル語・アラビア語・やさしい日本語・手話で来場者に対応。なんとも多彩で頼もしい人材の宝庫でした!
今回のイベントでは、外国人住民を対象とした講座も数多く英語で開催され、それを目当てに防災について学ぶ意欲の高い外国人住民も多く来場しました。災害大国日本に暮らす彼らが、防災の情報・知識やシステムから漏れないようにするためにも、平常時から外国人住民対応を想定しておくことも大事です。
最後は国民的アイドル【くまモン】も、被災地熊本から駆けつけてくれて、賑やかな1日でした。
 
ふりかえってみても、来場者の方々が楽しみながら防災意識を向上できるイベントだったと思います。それと同時に、地域防災を推進する上で、新宿区にある行政・社協・消防署・企業・NPOなどが連携して、それぞれの強み弱みを補完し合いながら成果を出した、グッドプラクティスであったともいえるのではないでしょうか。
 
また、実行委員会事務局のピースボート災害ボランティアセンター(PVB)の皆さんの運営が素晴らしく、多様なステークホルダーとの連携がお見事でした。平常時から、こういう顔の見えるパートナーシップができていればこそ、災害時にもスムーズに役割分担ができますね。
おかげさまで、私もたくさん学ばせていただきました。PBVさん、今回も意義ある企画にお声がけくださいまして、ありがとうございました!

全てを受け入れてくださるのが神様

やしゃごの朝子です。

 

仙台やしゃご屋のアドバイザーは、本職の宮司さんです。「願いの宮」という神社で、日々多くの参拝者の方々の悩みに耳を傾け、神様にお取次ぎされています。

 

初めてお会いした際「志のある活動には、宗教・宗派問わずご協力しますよ!」と応援してくださり、それ以来やしゃご屋の活動についても気さくに相談にのってくださる、お優しくて頼もしい存在です。

 

さて、そんな日頃のご恩に感謝して、先日はやしゃご屋得意の「コーチング」でご奉仕。宮司の桃山きよ志さんと、じっくり対話させていただき、その想いをまとめた「願いの宮紹介パンフレット」を作成させていただきました♪

お話しをしていて印象的だったのが、「神様ってどんな存在?」という問いへの答え。桃山さんは「全てを受け入れてくださるのが神様」とおっしゃいます。

 

つまり、あるがままに、条件をつけずに受け入れてくださる、 あたたかい存在。誰でも幸せになることを望む存在ですね。

 

でも一方で現実の世の中を見たとき、様々な形があって良い、人それぞれが幸せになって良い、という「多様性」について、まだまだ寛容とは言えない状況があります。では、この不寛容を生んでいる背景には何があるのでしょう?

 

 

私たちは誰もが様々な情報を見聞きし、選びながら、自分の世界観をつくり上げて生きています。しかし、情報収集が 飛躍的に便利になった世の中では、かえって様々な情報に振り回されやすいのが悩ましいところです。 

 

選択の判断基準に自信がなくなると、人は拠り所として宗教や 思想、世間の目、そして自分自身が作り上げた思い込みに縛られやすくなります。そして、それに合致しない人や 物事を受け入れられなくなっていきます。

 

すると次第に攻撃的になり、その攻撃性が内側に向けられれば自分自身を尊重できずに生きづらさに悩むことになり、外に向けられれば他者の在り方を尊重できずに争いを生んでしまうんですね。

 

でも本来、世の中、つまり人間を含む自然界は、多様性に富んでいて、だからこそ美しく在れるもの。

 

だからこそ、ひとりひとりが己の心の束縛を解き、「私も幸せになって良い。あなたも幸せになって良い」と認め合える、 お互いが寛容で笑顔になれる世界を作っていきたいとおっしゃいます。

 

 

この世界観、仙台四郎の存在をあるがままに受けとめていた街の在り方に、似ていると思いませんか?

 

願いの宮は、誰もが神様へ純粋に向き合える場です。同時に、人と人が、宗教の垣根を越えて誰でも緩やかにつながることのできるコミュニティとしての側面もあります。

 

 

実際、宮には対話を求めて様々な人が集まります。私も初めて大阪にある願の宮を訪れて以来、桃山さんとの対話だけでなく、そこに集う方々とお付き合いさせていただくなかで、沢山のインスピレーションをいただいてきました。

 

異なる価値観を持つ人との出会いは、 お互いの視野を広げ、人生に新たな選択肢をもたらしますよね。これまでの人生を振り返ってみると、私自身、国内外問わず多くの人々と出会い、多様な価値観に触れてきました。多様性の中の一つの個性として自分を受け入れることができるようになったと同時に、周囲の人々の多様な在り方が人生の選択肢を増やす上で大変参考になったと実感しています。

 

大阪にお出掛けの際には、ぜひお気軽に「願いの宮」を訪れてみてくださいね。

光り輝くグローバルリーダーとなるために

やしゃごの朝子です。

 

仙台青年会議所様4月例会に、講師としてお招きいただきました。テーマは「光り輝くグローバルリーダーとなるために」。

 

青年会議所(JC)は、世界中に展開する国際組織。そこで活動するメンバーは、どのようにこのグローバルな環境を享受し、また、そこでの学びを社会に還元していったらいいのでしょう。

 

私自身、香港で青年会議所活動をしていたことからいただいた、今回のご縁。
外国人として支部の理事長を経験し、国際交流に力を入れて活動するなかで、沢山の貴重な学びがありました。そんな体験に基づき、
「国際人とは」
「グローバルリーダーの資質とは」
「仙台から幸せを世界に発信・共有するには」
などなど、私の考えをお話しさせていただきました。
振り返れば高校生のころから「国際人とは何か」と考え続けてきた私。語りたいことがありすぎて、このテーマで講演の打診をいただいてから、ずっとワクワクしていました。

ところで、「グローバル」と聞いたとたんに、なんだか遠い世界のことと感じてしまう人も多いことと思います。

 

グローバルな組織とはいえ、普段の青年会議所活動は、それぞれの地域で行われます。そして、全世界の青年会議所メンバーが、同じ理念のもと、同じお作法で活動しているのです。つまり、メンバーが活動を通して身に着けるリーダーシップやマネジメントの型は、たとえそれが地元での活動から学んだものだったとしても、グローバルに通用し、共通性を持つもの。

 

また、青年会議所では、スピーチやプレゼン、会議運営、企画書や報告書の書き方など、様々な活動を通じて対人コミュニケーション力全般を徹底的に鍛えられますが、これこそ、一人の人間として活動していくうえで必要な世界共通のライフスキルです。

 

私自身も訓練の機会を沢山与えていただき、お陰様で今の自分があります。そして、その学びを地域に還元していくことが、地域のみならず世界に貢献していくことだと、私自身は信じて講師活動しています。

 

また、仙台といえば東日本大震災で世界中から支援をいただきました。

 

では、沢山の支援に感謝と恩返しができるよう、そして仙台が人々に幸福をもたらす街となるよう、青年会議所は何ができるでしょう?

 

対談形式の第二部では、震災から10年後の仙台をイメージしつつ、私たちの在り方について語り合いました。

国際交流をはじめ、「国際」という二文字がつくと、途端に普段の生活とは切り離された遠い世界のもののように感じがち。
でも、「国内外問わず通用する資質を身に着け、周囲に対してより良い変化を起こせる人」が、私が考える国際人の定義です。
「国際」とは、特定の人々のみの世界ではなく、普段の活動や生活の延長。だからこそ、国内外の心理的垣根を越える一歩踏み出す小さなきっかけをご提供できたらと願いを込めてお話しさせていただきました。
今回は、他ならぬ仙台で登壇の機会をいただき、嬉しいご縁でした。仙台青年会議所の皆様、ありがとうございました!

1か月半の研修事業が終了しました

やしゃごの朝子です。
 
内閣府による次世代グローバルリーダー事業「シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ」。世界11か国から集まった、約240名の青年達と生活を共にしながらの、1か月半の研修事業が無事に終了しました。
 
東京での陸上研修→船上研修→インド寄港→スリランカ寄港→船上研修→帰国後研修、と続く日々。船上という限られた空間で、青年達は文字通り寝食共に過ごしながら、国境や文化の差異を越えた関係性を築き上げていく、密度の濃い体験をします。
 
私にとっては先生役として3回目の乗船となった今回。「よしよし、この子達、順調に悩んでいるぞ」「こういう場面では黙って見守ろう」「このタイミングは逃さず一言アドバイス!」など、彼らの成長に伴う浮き沈みに対して、これまでの経験と勘をもとに精神的な余裕をもって接することができるようになりました。三人目の子育てって、もしかするとこんな感じでしょうか?
今回は「防災」というテーマを縦軸にしたディスカッションコースの指導が主な任務でしたが、リーダーシップ、プロジェクトマネジメント、異文化コミュニケーションという要素を横串に、私のこれまでの人生経験全てを濃縮して、内容を構成していきました。
コミュニティのレジリエンスを高める、リーダーシップを発揮できる人材に育ってほしい。そんな想いが強すぎて、盛り沢山の内容になったけれど、最後までしっかりついてきてくれた青年達のひたむきさには感動でした。
 
更に、過去二回の乗船で担当したコースの青年達が、東京、インド、スリランカの各地で会いに来てくれ、キラキラした瞳で、その後の夢の進捗や人生の抱負を語ってくれたことも大きな喜びでした。
 
また、今回の任務に当たっては、前職のJANICを始めNGO関係者の皆様には多大なるご協力をいただきました。市民社会組織が東日本大震災においてどのような課題に直面したのか、そして、いかに国連を通じて今後の世界を動かしうるほどの力を発揮し得たのか。おかげさまで、青年達の学びが深まり、彼らの将来の可能性が広がりましたこと、厚く御礼申し上げます。
 
昨年夏からずっと準備をしてきて長かったのですが、今となってはあっという間に駆け抜けたようでもあり。どこか長い夢を見ていたような気もしますが、ここ数日フェイスブックのフィードが、各国に帰国した青年達の様々なコメントや将来への抱負で埋め尽くされているのをみると、やはり現実だったのだな、と思います。
 
青年達のなかに植えられた可能性の種が、これから確実に芽を出し、葉を茂らせ、花を咲かせていく様子を、これから楽しみに見守りたいと思います。

周りを巻き込むリーダーは、これが上手

やしゃごの朝子です。

 

さて、いよいよ最後の授業。

今日は、リーダーとしてのコミュニケーション術を伝授しました。

 

リーダーだけが情熱的。その想いがメンバーに伝わりきらず、温度差のある中で空回り…ということ、ありませんか?

以前の私にはよくありましたw

 

では、周囲を巻き込むのが上手な人って、何が違うのでしょう??

 

一言でいうと、ずばり「意味づけが上手」なんです。

 

どんな状況に置かれても、どう対処したらよいかわからなくても、絶対に取り組む価値があると思うことに対して、人は強くなれますよね。

 

逆に、やっても意味が無いことに対して、人はがんばることができません。

 

そんなことを、まずは理論モデルで裏付けながらのレクチャー。 

 

 

そのあとは、青年たちが将来とりくみたい防災活動について、「そこにどんな意味があるのか?」を意識しながらプレゼン練習です。

 

まずは1対大勢のスピーチを想定した、一方的なプレゼン。

 

次に、相手の想いを受け止め、そこにどんな意味があるのかを引き出してあげるコーチング。

 

そして、相手からのサポートを得るためのネゴシエーションの練習。

 

この研修が終わったら、青年たちは世界各地の自分のコミュニティに帰ります。そして、この研修での学びを生かし、社会に貢献していく人材となることが期待されています。

 

研修で多くのインプットがあったし、学んだことへの満足感は高いけれど、いざ自分で実践しようとすると、仲間集めからうまくいかずに挫折してしまう。そんな事態を回避するためにも、今日の研修はとても大切です。

 

一人の人間が出来ることは限られるけれど、仲間がいてくれたら、大きな力にして物事を動かすことができます。

 

ここで学んだ、仲間たちと志を共有するための理論とテクニック。一生のライフスキルとして活かしてほしいと願っています。

支援の質と説明責任

やしゃごの朝子です。

 

船上研修、第4回目の授業です。今日は、こんな質問から始めました。

 

「あなたの町が、大きな自然災害に襲われました。すると、よそから全く知らない人々が次々にやってきました。彼らは家のドアをノックしては、プライベートなことまで、根掘り葉掘り質問してきます。さぁ、あなたはどう感じますか?」

 

「う~ん、助けに来てくれたのなら、ありがたいと思う」

「けど、その人たちが本当に信頼できるのかわからなければ、いくら支援のためとはいっても不安だなぁ」

 

というわけで、安心と不安、相反する二つの気持ちの間で悩むというのが大方の感想でした。

 

支援を実施する側は、良いことのために行動しているつもりになっています。しかし、無責任な支援は、かえって害をもたらす危険性をはらんでいることは、案外知られていないもの。

 

そこで今日は、「支援の質と説明責任」についての授業です。国際的な人道支援業界では、「Qualilty and Accountability」と言われている概念です。

「支援の質」とは、支援活動の実施にあたり、そのプロジェクトの効果・効率性・妥当性といった面をきちんと検討して、質の高い支援を実施するということ。

 

では、「説明責任」とは何でしょう?

ちなみに、英語で責任は「Responsibility」といいます。「レスポンスをするアビリティ」、つまり、そもそもは問いかけに反応する能力のことを指している言葉なんですね。

 

支援に入る団体は、受け入れ側から見れば、最初はまったくの他人の集団でしかありません。警戒されるのが当然。ですから、「あなたたちは誰?」というごく自然な疑問に対して、最初から答えを明らかにしておくのが望ましいのです。

 

自分たちがどんな団体で、何をしに、何のために活動しているのか、いつまで活動する予定なのか、といったことを、寄付者に対してのみならず、支援を受ける人々に対しても明確に説明する責任。それが、ここでいう「説明責任」です。

 

ところで、支援団体が活動を開始するにあたって、大切なことがあります。

 

「プロジェクトの成功はどう測る?」

 

「プロジェクトの終了はどう計画する?」

 

「プロジェクトを終了するにあたって、まだ地域の課題が未解決だった場合、地域の人々に対してどうすればいい?」

 

プロジェクトを開始する時の勢いのある流れの中で、終わりをどうするかという視点は忘れがち。また、「やってみないとわからない」という側面もあるかもしれません。

 

もちろん、状況が変われば、途中で計画の見直しをすることがあっても構いません。ただ、終了時を見据えた出口戦略は、できる限りプロジェクトの計画段階から持ちたい視点です。なぜなら、行き当たりばったりな形で撤退することは、いったんコミットした相手先に対して、かえって迷惑をもたらすことにもなりかねないからです。

 

そこで青年たちにも、健全なプロジェクト運営を行うにあたって、どう上記のポイントについて考えるか話し合ってもらいました。

プロジェクトの成功をどう測るか?という質問に対しては、

 

「最初から、プロジェクトの目的に対して、何を達成したら成功かという指標を作成しておくのがいいんじゃないかな」

「継続的に、効果を測定し続けるのもいいよね」

「利害関係者にインタビューして、評価を聞くのも必要じゃないかな」

 

等という意見がでました。

いつプロジェクトを終了するべき?という質問に対しては、

 

「地域の中心的な人々にも、プロジェクトの一連の流れに何らかの形で参加してもらい、彼らからフィードバックをもらいながら検討するのが必要だと思う」

 

との意見。

プロジェクト終了時に残された課題がある場合に、地域の関係者に対してどうすればいい?という質問については、

 

「そもそも、包括的で、長期的な視点を持って事業計画を立てるべき」

「その地域の人々が自主的・自律的に運営していけるように、地元のコミュニティを育てること」

「その地域の人々が長期的・継続的に活用できるような、人材や専門家集団とのつながりを構築しておくこと」

 

という意見がでました。

 

ちなみに、私自身、組織運営をしていて思わぬ障害に悩まされた経験がいくつかあります。

例えば、プロジェクト期間と会計年度の区切りが一致しない場合。特に、他団体から助成金をいただいていると、その団体の会計年度内に会計を〆て報告書を提出しなければならないことがあります。また、余ったお金を翌年度に持ち越せればいいのですが、助成金の条件によっては年度内に事業を終了させなければならない場合もあります。課題が継続していたとしても、資金繰りができなければ、事業を継続することはできません。

 

事業を運営できる人材の確保も大きな課題です。人材の採用や雇用は、組織にとって手間も経費もかなりの負担ですが、小さな組織にとってはなおさらです。事業費は確保できても人件費の確保が難しかったり、タイミングよく適切な人材が確保できなかったり、となると、実際の事業の運営もままなりません。

 

組織運営には多くの知識やスキルが必要となります。企画書の書き方、プレゼンの仕方、経理の知識、情報発信の技術、などなど。どれも学習や訓練によって習得できるものですが、そういったトレーニングの機会そのものを当事者たちに提供し、コミュニティの基礎体力を時間をかけて育んでいくことも大切です。

災害図上訓練DIG

やしゃごの朝子です。

 

三回目の授業。今日は、災害図上訓練DIGを行いました。

 

DIGとは、「Disaster Imagination Game」の頭文字。テーブルの上に広げた地図を使い、災害を想定してコミュニティレベルで防災上の課題を洗い出すためのワークショップです。

 

住民を幅広く巻き込み、彼らの主体性を高めるのに有効な手法。それぞれのコミュニティでリーダーシップを発揮することを期待されている青年たちに、ぜひ具体的な方法論として学んで欲しいと思い、授業に取り入れることにしました。

 

さて、ワークショップは、まず前提条件の提示から始まります。今回は、私たちが滞在している船を、架空の町に見立てて行いました。

 

「震度7の地震が我々の町を襲った。30分後に、4階の高さに届く津波が発生する予定。日本政府からの支援が届くまで、最低3日間はかかる見込み。政府からの情報は、日本語のみ。」


今回の参加者たちの中には、地震や津波といった災害に無縁の地域出身の人もいます。でも、全員が防災館で震度7の地震シミュレーションを疑似体験していたので、どの国の青年たちも「あぁ、あの揺れか」と理解しやすかった様子。

 

そして、「政府からの情報は日本語のみ」という条件をつけたのは、言語が通じない人がコミュニティにいる場合、防災上配慮しなければならないポイントも一緒に考えるきっかけにしてほしかったからです。

 

ちなみに、今回は架空の町ではあるものの、実際の船のフロアーマップを活用することにして、よりリアリティを持たせました。自分たちが一緒に生活している地域(船上)において、住民(共同生活を送る参加青年たち)が一緒になって、避難する際に「どこに」「どうやって」「誰がどんな支援を必要とするか」を考えます。

 

【ステップ1】
まず、グループごとに地図を囲んで、地形の特徴や危険地帯、避難に使える通路、地域の役に立つ人や施設、特に支援を必要とする人々の居住地域などを話し合いながら探します。それぞれの個所には、マーカーで色を塗ったり、シールで目印をつけていきます。

 

【ステップ2】

次に、避難するべき場所、そこにたどり着くまでの経路の選択、避難方法について検討します。

  

どこでどんな支援が必要とされるだろうか。誰・どの施設がそれを解決する技術や能力を持っているだろうか。

 

「あの人はエンジニアだよ!」「この人は〇〇語と△△語も話せるよ」「あの人はお医者さんだって!」など、それぞれの住民が持つ得意分野も挙げてみると、なかなか頼もしい人材の宝庫に見えてきました。

 

【ステップ3】

そしてグループごとに検討結果を発表。

 

同じ場所や施設に対しても、グループごとに「使える」「危険」などの捉え方が違うのが興味深いところです。避難場所として目指す場所がさまざまなため、選ぶ経路についての考え方も異なってきます。

 

あるグループは、大きなホールを安全な避難場所として想定しました。が、別のグループは、「地震が起きたら天井のシャンデリアが落下して危険かもしれない」と、そこを危険個所として想定していました。

 

お互いの考えを比較してみると、わかっているつもりの箇所でも理解が深まったり、新たな発見があったりします。

 

【ステップ4】

そして全体ディスカッション。 

 

防災策と減災策を、それぞれ自助・共助・公助の三つに分けて、ブレインストーミングします。

 

まずは自分自身や家族など、最小単位で身を守ること。次に、近所同士助け合うこと。行政からの支援が届くまでには、どうしても時間がかかること。それまで、自分たちの手で救える命・守れる命を増やすためには、どうしたらいいだろう? 

 

出てきた案は、「家庭レベルで直ぐに実行できること」から「行政と掛け合って検討してもらうべき大きな公共事業」まで、大小さまざま。でも、このように一覧表に分類してみることで、各アクションをとるべき主体、その難易度や優先順位を客観的に検討することが可能になってくるのです。

 

今回の想定は健康な18歳~30歳までの青年たちが暮らす架空の街でしたが、実際には、もっと多様な住民が暮らしています。小さい子供と母親、お年寄り、障がい者、外国人などの要援護者の視点、地域に伝承される知恵や、いざとなったときに活用できる能力や才能の持ち主などの視点を取り入れつつ、自分たちの暮らす街の弱みと強みを洗い出していくことは、地域の防災力の発掘と強化に役立ちます。

 

参加青年たちからは、「自分たちが毎日何気なく暮らしていた住環境について、いろんな気づきがあってびっくりした」「何をやるべきなのか、明確になった」「国に帰ったら、ぜひ自分の地域でもこのワークショップをやってみたい」などと好評でした。

 

コミュニティの防災力を高める具体的な手法として、DIGはアナログながら非常に優れたツールです。

あなたなら、どうする?

やしゃごの朝子です。

 

船上研修生活が始まって3日目。今日は防災コース2回目の授業でした。

 

まずは、防災活動を行うにあたって、どんなセクターが主体となるのかについて、ミニレクチャー。なかでも、市民社会組織(CSO)、企業、行政という三つのセクターについて中心的に見ていきました。

 

実はこの三つのセクターは異なるようでいて、大きな共通点があります。それは、三者にとっての利害関係者(ステークホルダー)。CSOにとっての寄付者・被支援者、企業にとっての株主・顧客、行政にとっての納税者・投票者・・・いかがでしょう。一人の人間が、すべて同時に該当する場合もあるわけですね。しかも、それは決して特殊な人間ではなく、一般的な市民であれば、誰でもなのです。つまり、私たち一人ひとりが、防災課題に対して様々なアプローチを選択することができるし、影響力を持ちうるということでもあります。

 

途中、「学術機関はどうなんですか?」との参加者からの質問が。もちろん、大学などの研究機関の役割も重要ですね。これについては、のちにインドで大学の研究機関を訪問して詳しく見てきます。

 

後半は、東日本大震災を題材としたディスカッション。チームごとに、以下のお題について話し合い、意見をまとめてもらいました。揺れる船内なので、床にぺったり座っての作業です(笑)。

 

一つ目の質問。「災害後における被災者のニーズと、それに対する支援者の想いが食い違わないようにするにはどうする?」

 

 

青年たちからは、「まず、何が本当に必要とされているのかニーズを調査して的確に把握する」「それから、支援計画を立てて、適切な資源を調達する」「実際に支援を実施してからも、それがちゃんと役に立っているか、その時点でニーズに変更がないかどうかなど、現場の状態を確認して、さらなる支援に反映させるよう、サイクル化する」などの意見がでました。

 

二つ目の質問は、「CSOが企業からの支援や資金提供を受けるにあたって、パートナーとして選ばれるには何がポイント?」。

 

「企業には、もっとCSOについて理解を深めてもらう」「CSOの側も、企業活動の目的とか、企業にとってのメリットっていうものを知ることも大事じゃないかな。企業にとっては、自社の社会的なイメージが向上するかどうかが、ポイントになるんだろうし」「その上で、お互いにとって協働する意味をクリアにする必要があるね」などと意見がでました。

そして、三つめの質問は、「例えば原発事故直後の福島のような場所で支援活動を行おうとするとき、その任務が危険を伴うものだったら、支援団体の責任者としてどうする?」。

 

「まず、現場の情報をできるだけ収集し、支援活動を行う上で何に気を付けるべきか検討する」「平時から対応を協議しておく」「支援に入るのに適した人材を確保する」「必ずしも危険地帯に行かなくても、遠距離からできる支援活動もあるはず」などの意見がでました。

 

特に三つめの質問は、実は、私自身がNGOの立場で福島支援を実施するうえで直面してきたジレンマがもとになっています。

 

事故からしばらくたっても、放射能汚染の影響に関する情報が不足したり錯綜したりするなかで、何が本当に安全なのかという判断は困難を極めていました。支援業界の人々の間では「それでも助けに行くべき!」という声もあれば、「支援者の二次被害を出すのは無責任!」という声も。

 

そんななか、「自己責任のもと、自発的に支援に行く人たちを止めることはできないが、せめて現時点での安全ガイドラインを策定して提示したらよいのでは」という話になったのです。

 

これは、一見良い案に思われました。が、「現時点でのガイドラインの根拠となる情報は、果たして本当に出尽くしているのか?」と考えたとき、その時点で発表されている危険・安全情報がどこまで信頼できるものなのか、まったく確信が持てなかったのです。

 

福島での事故がきっかけで、チェルノブイリのケースについて勉強を重ねるにつれ、そこには、参考になる教訓がたくさんあることがわかりました。もし、平時からこれらの教訓を取り入れた備えがあったなら・・・。そんな悔しい思いを感じることが度々でした。

 

原発事故にかぎらず、化学物質による汚染事故は今後も起こることでしょう。従来型の自然災害については、ある程度の対応策の蓄積が機能するかもしれません。しかし、これから増えるであろう「人間が作り出す災害」に関しては、より一層の専門知識が必要となってきます。これらについても平時からの備えがあれば、仮に災害が起こってしまったとしても、より的確に対処できます。東日本で原発事故を経験したからこそ、人災を含めた災害に対する備えの重要性を痛感したのです。

 

このディスカッションを通して、それを青年たちに理解してもらうこと。あの悔しさを未来の世代を守るギフトに変えるのが、今回の私のミッションの一つだと信じています。

 

市民社会組織の立場から、グローバルに声を発信する

やしゃごの朝子です。
 
内閣府次世代グローバルリーダー事業。本日は防災コースの参加青年を引き連れ、国際協力NGOセンター(JANIC)へ。
 
JANICの前理事長で、防災・減災日本CSOネットワーク(JCC-DRR)の共同代表でいらっしゃる大橋正明様より、仙台防災枠組に関する日本CSOによる国際的アドボカシーの成功事例についてご講義いただきました。

JANICは、私が以前スタッフとして勤務していた職場でもあります。東日本大震災以降、緊急支援・復興支援と取り組んできて、近年は国連防災世界会議に向けた防災の提言活動を展開してきたなかで、上司であった大橋さんの強いリーダーシップのもと、その国際潮流のダイナミズムを肌で感じてこられたのは、私にとっても在職中に得られた深い学びとなっています。
2015年に国連で採択された仙台防災枠組みの策定に向けて、原発事故を経験した日本の市民社会組織から提言したかったことは、「災害の定義の中に人災も含めるべき」というメッセージでした。この文言が実際に挿入されるまでの長い道のりには、多くの関係者の熱意と尽力がありました。
普段は草の根レベルで活動する市民社会組織。でも、その声を効果的に束ね、適切な形で発信すれば、国際社会に対して影響力を行使することが可能になります。国連による防災枠組みに、日本社会が経験した原発事故からの教訓が組み入れられたことによって、これを批准する世界中の国家の防災計画の中に、人災に対する視点が盛り込まれていくことになるのです。 
 
身近な防災活動が、グローバルな課題の数々とどういう文脈で繋がるのか、なぜそれらが重要なのか。そして何より、私たち一人ひとりに、世界を変えていく力が確かにあるのだということ。・・・これが、私が未来のグローバルリーダーである青年たちに感じ取って欲しいと願ったことであり、その最前線で日本の市民社会組織を牽引なさった大橋さんにレクチャーをお願いした背景でした。壮大なテーマを豊富な実例とともに非常にわかりやすく解説頂き、お陰様で青年たちにとっても深い学びとなりました。
続く昼食交流会には、JANICやシャプラニールの皆様にもお越しいただき、各NGOでの活動について青年達にお話しいただきました。
また、JANICからお土産として二種類の冊子を頂戴しました。
以前、私のブログでもご紹介した冊子です。日本語のほか各国語に翻訳されており、世界11か国から参加した青年たちに、スペイン語やアラビア語版もご提供いただきました。
そして二冊目はこちら。
実はこれ、私が在職中に担当させていただいたプロジェクト(わざわざ英語版を人数分ご用意くださった大橋さんのご配慮に大感激)!2013~2014年にかけて、東北三県および東京にて支援に関わられた多くの団体のご協力のもと、 一年がかりでまとめたレポートでした。被災現場で活動した多くの支援団体の視点、また支援を受け入れた地元の皆様から出された、沢山の課題を分析して教訓を導き出したものです。支援する側、受ける側。双方にとって適切な活動の在り方について、多くの方に参考にしていただけたら幸いです。
これから社会に出ようとする青年達にとって、NGOの世界は必ずしも身近ではありませんが、社会問題はもとより、地球的課題の解決に向けてダイナミックに活動するNGOの方々は眩しく映った模様。今日の体験で防災についての学びはもちろん、人生の選択肢に関する視野も広がったようです。
 
JANIC在職時にお世話になった皆様に、離職後も惜しみないご協力をいただき、大感謝です。お陰様で、青年達にとって貴重な学びの機会となりましたことに、心から御礼申し上げます。
 
明日はいよいよ横浜に停泊中の船に移動。船上研修が始まります。

防災館で災害体験

やしゃごの朝子です。

 

次世代グローバルリーダー事業。世界11か国からの青年達を連れて、東京都にある本所防災館を訪問しました。

 

この施設は模擬災害を体験しながら学び、もしもの時の防災行動力を身に付けることを目的に、東京消防庁によって運営されています。

 

青年達は、シアターで東日本大震災のケースを紹介するビデオを鑑賞したあと、館内で地震・火事・煙・暴風雨のシミュレーションを体験しました。

 

 

震度7を体験する地震のシミュレーションコーナーでは、いざ揺れが始まると、さっと机の下に潜るのは地震国出身の青年達。それに対して、地震のない国から来た青年達は、やはり一瞬戸惑っている様子。立っていられないほどの激しい揺れという初めての体験に興奮していました。

 

また、レインコートを着て暴風雨を体験するコーナーでは、息もできない激しい土砂降りも経験。

 

目や耳からの知識だけではなく、実際に体験してみることで、咄嗟の対応力に大きな差が出ます。

 

とはいえ、本物の災害を体験してみるわけにはいきませんので、このような防災教育施設は貴重ですね。

 

この施設には、大人から子供まで、そして日本人だけでなく外国人含めて、幅広い層の人々が訪れます。子供達も興味を持てるようなゲームや写真コーナーがあったり、コレクションしたくなるような絵柄のカードがもらえたり、というのも人気の要素です。

 

青年達によると、ロシア、UAE、ニュージーランドなどでは、防災に関する教育施設があるとのこと。とはいえ、この防災館のように「子ども達でも楽しみながら学べるしくみ」という要素はないそうです。

 

災害大国日本ならではの先進的な防災教育の取り組みに、各国青年達からは「素晴らしい!」「こんなに素晴らしい学びの体験は生まれて初めて!」と大満足の声がきかれました。

 

災害って何?防災はなぜ必要?

やしゃごの朝子です。

次世代グローバルリーダー事業。私が担当している防災コースの第一回目の授業では、まずはじめに、「災害って何?」というテーマについて、青年達に考えてもらいました。

「人間の生活に深刻な影響をもたらすもの」
「自然現象だけでなく、人間によって引き起こされるものもある」
世界11か国から集まった青年達。それぞれの国や地域によって、直面する災害の種類は異なります。それでも、災害の定義について、出てきた回答はほぼ共通していました。
そして、続いての質問は「では、防災が必要なのはなぜ?」

青年達からは、

 

「自分と家族を守るため」

「人の命や精神、財産をダメージから守るため」

「日常生活や経済活動への影響を極力防ぐことが大事だから」

 

などの意見が出てきました。

 

彼らはこの45日間の研修をうけた後、それぞれの国・地域に戻ります。そして、各自の地域で防災活動を牽引するリーダーとなっていくでしょう。

 

その際、リーダー自身が防災に対する意義を見出していなければ、周囲の人々の共感を得て、一緒に活動していくことはできません。

 

それぞれの社会でリーダーシップを発揮できるよう、このコースでは様々な活動を通して準備していきます。

次世代グローバルリーダー事業が始まりました

やしゃごの朝子です。

 

世界11カ国からなる約220名の青年達と、共に暮らす45日間が始まりました。

 

内閣府次世代グローバルリーダー事業の研修プログラム。私はワークショップのファシリテーターとして防災コースを担当しています。

 

今回は「防災 x 市民社会組織 x リーダーシップ」をキーワードに、全5回のセッションを展開する予定です。期間中は、都内だけでなく、インド・スリランカでも防災の専門機関を視察してきます。

 

コミュニティの防災力を高めるには、何が大切か?そのためにどうしたらいいか?

 

青年達が持ち寄る取り組み事例から互いに学びあったり、ディスカッションで知恵を出し合ったり、専門機関からお話を伺うなど、盛り沢山の内容を予定しています。

 

国や地域によって、災害の種類も取り組みも様々でしょうが、各人がコミュニティに戻ってリーダーシップを発揮できる人材となるよう、私も全力で取り組みます。

 

 

※写真は、大好きなKP(紙芝居プレゼンテーション)法を使って、防災コースの教材を作成しているところです♪

 

ふくしまから世界へ

やしゃごの朝子です。


今回の国連防災世界会議にあわせて、一冊のブックレットが市民社会から刊行されました。

 

こちらのリンクから読むことが出来ます↓

福島 10の教訓 原発災害から人びとを守るために』

福島ブックレット刊行委員会

 

これは、「ふくしまから世界へ」というプロジェクトとして、福島第一原子力発電所事故の教訓を市民の目線から世界へ伝えるために実施されたものです。

 

JCC2015の共同事務局をつとめる4団体(ふくしま地球市民発伝所国際協力NGOセンターピースボートCWS Japan)の有志による「福島ブックレット刊行委員会」が中心となって、まとめ上げました。

 

国際協力NGOセンターは、私の以前の職場でした。福島をめぐる課題の数々に、ともに取り組んできた仲間達によるブックレット。問題の全体像、私達を守るために使えるツール、そして私達がとるべき行動について、わかりやすくコンパクトにまとめられています。

 


聴こう・語ろう 防災と復興

やしゃごの朝子です。

 

仙台で開催されている国連防災世界会議。国連関係者や政府関係者だけでなく、実は市民社会による発表やイベントも活発に行われています。

 

私もここで、パネルディスカッションの企画・司会を担当しています。東日本大震災の経験から得た教訓・防災に向けた知恵を、世界の人々に語り継ぐことを目的としたものです。岩手・宮城・福島各県から災害を体験した市民の方をパネリストとしてお招きしました。

 

地震・津波・原発災害を切り口に、語り部の皆さんから、防災の教訓や、復興への想いを伺いました。

 

そのなかで「復興のヒント」として共通していたメッセージ。それは、

【「復興」とは、国内外の人々との交流がきっかけとなって、新たな人生の可能性が拓かれていくこと】というものでした。

 

 

津波で全てを失った漁師さん達にとって、立ち上がるきっかけとなったのは、駆けつけたボランティアさんの「また、美味しい海の幸を食べたいから」の一言だったそうです。

 

また、「元通り」が難しい福島の人々にとって、新たな生き方のきっかけをもたらしてくれるのは、国内外の垣根を越えた人的交流だとのお話。

 

私も常々考えていることですが、人間が努力するとき、義務感や強迫観念に迫られてする努力は疲れるし、継続しにくいものですよね。だからこそ、復興への長い道のりには、何かしらの「希望」が絶対に必要。そこにワクワクする喜びや興奮があれば、楽しく頑張り続けることが出来るし、そもそも「楽しい」ことは疲れません。

 

そして、これは当人たちもそうですが、それを支えようとする支援者達も同じだと思うのです。支援者自身が義務感や強迫観念に迫られて活動を続けると、疲弊してしまいます。東日本大震災でも、被災者の心のケアが注目されましたが、実は支援業界関係者の間では「支援者の心のケア」についても、大きなテーマとして議論されてきました。

 

だからこそ、すまいる四郎プロジェクトは、当事者も支援者も、みんながワクワクできる仕組み作りをポリシーにしています。 

 

 

 


世界の防災事情

やしゃごの朝子です。


今夜は国連防災世界会議に合わせて開催された「ワールド・ユース・フォーラム」に行ってきました。これ、今年の1~2月にかけて私もファシリテーターとして関わっていた、内閣府による「シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ」の参加青年達による発表の場なのです。

 

世界11か国の青年達は、2月に東日本の被災地を訪問しましたが、その研修から感じたことを発表したり、それぞれの国の防災事情について情報を共有していました。

 

各国とも、それぞれの地理的特性により災害の傾向は異なりますし、取り組み方も、その度合いも様々。そんな中で、彼らが先日訪れた岩手県の大船渡・陸前高田の人々の経験から学んだことをしっかりと受け止め、未来のリーダーとして自分たちのコミュニティの防災意識をどう高めていけるだろうかと真剣に考え議論している姿はとても頼もしいものでした。


真のリーダーシップとは?

やしゃごの朝子です。


世界11か国の青年達と、リーダーシップについて究める1か月。内閣府「グローバルユースリーダー育成事業 シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ」(旧「世界青年の船」)が無事終わりました。


青年達の豊かな感性、繊細な心の琴線が奏でる日々のハーモニーに、私自身も心が洗われる、キラキラした毎日でした。


ボランティア精神コースの指導担当として、私自身は2回目の乗船となる今回。1か月間で青年達がどのような成長曲線を辿るのか、ある程度はさまざまな場面を想定してはいたものの、やはり毎日がドラマ。


真のオトナへのステップを上り始めるお年頃の彼らに、どう接するのが最良なのか、正直悩ましいところでした。こちらの想定どおり(?)の悔し涙を流す姿には「よしよし」と心の中で頷いたり、かと思うと想定外の珍事件を引き起こす彼らを、時には仁王立ち(!)で叱ったり。


リーダーは肩書だけれど、リーダーシップは在り方。そこに最終的に気づいて、各自が体得し、自らの力で行動変容を起こしてほしい。私の口から、先回りして答えを言ってしまうのは簡単だけれど、彼らの考えるチカラを信頼して、敢えて言わずに見守る。
…のは、そりゃ~もう、じれったい日々でした(笑)。

 

が、最後にそれぞれの学びを言語化してくれた青年達の発表内容には、あぁ、一か月の間によくぞここまで体得してくれたなぁと、嬉し涙があふれました。

民主党政権下で一度は事業廃止判定を受けたものの、大勢の人々の想いと尽力によって復活した、この壮大な青年育成プログラム。

 

今回は教務だけでなく事務方にも深く関わらせていただきました。どれだけ多くの人々が、「人生の可能性」という黄金のバトンを次世代の青年達へと繋ぐため、全力で真剣に関わっているのかを目の当たりにし、この事業の奥深さも再認識。各訪問先でご協力くださった大勢の皆様方からの多大なるご支援に、そして一流のスタッフの方々とご一緒させていただけたご縁に、この場をお借りして心から御礼申し上げます。


また、訪問先のスリランカでも、受け入れを担ってくださった現地の方々と、このプログラムの教育的意義について語り明かせたこと、また、愛情を持って青年達の成長を共に促していただいたことに感謝です。

 

真のリーダーシップとは、人生の操縦桿を自ら握ることが出来るようになるチカラ。

そして、自分自身も周囲の人々も同時に幸せにするチカラ。

 

今回の関わりをきっかけに、青年達が今後の人生において、この学びをますます深めていってくれたらと願っています。

 



ボランティア活動の経済効果

やしゃごの朝子です。

 

今日は、日本の青年達とともに、スリランカの「National Volunteering Secretariat」を訪問してきました。政府の下部組織として、ボランティアのコーディネート、ファシリテート、そしてボランティアの促進を行う専門機関です。

 

国を挙げてボランティア支援施策を積極的に講じているというのは、非常に先進的な取組です。

 

注目したいのは、ボランティア希望者の登録データベースを運営していること。日本でもJICAがデータベース化を開始することになりましたが、こういった人材データベースを継続して管理・運営・更新するには、運営機関の高い信頼性と安定性が必要とされます。

 

 

さらに注目したいのは、ボランティア活動実績をデータベース化し、その価値を数値換算して、国家経済に対する貢献額を算出する試みも推進していることです。

 

私もNGOスタッフとして経験があるのですが、ボランティア活動を経済価値に換算するというのは、実は非常に難しいことです。

 

どれだけの寄付や支援をいただいたかを公式の報告書に記載する場合、寄付金・助成金などの会計報告が定量的な報告書となります。

 

物品寄付については、市場価格を参考に価値を概算して数値化することもあります(でも、実際にはすべての物品の市場価格を正確に割り出すことは至難の業なので、あくまでも参考数値にしかならないのですが)。

 

でも、サービスを受けた場合、その価値を時給換算することはとても難しいのです。そこで大抵は、どんな人々が、どのようなサービスを、延べ何時間提供してくださり、結果としてどんな効果・成果があがったか、何人の方が受益したか、受益者からはどのような感想があったか、というような記述にとどまってしまいます。

 

ボランティアの価値を経済価値に換算すること自体の良し悪しもあるかもしれません。数字だけが独り歩きしてしまうことの危険性もあるでしょう。それでも、国家が政策として推進する上で、その価値を客観的に把握していくための取り組みとして、大きな評価に値すると思います。この試みが成功し、世界各国で採用されるようになると、ボランティア活動がもたらす経済効果の国際数値比較なども可能になることでしょう。

 

 

 

 

 


スリランカ訪問~津波と内戦の過去を乗り越え

やしゃごの朝子です。


船上研修の次は、海外研修!日本人青年達を引率して、スリランカに来ています。

今日はある村の病院で、地元の子ども達と一緒にボランティア活動です。外壁をきれいに磨き、白いペンキを塗りました。

この村は、スリランカの東部の沿海部に位置します。スリランカに津波が襲った時には、この村も被災しました。また、近年まで続いた内戦でも紛争の舞台となり、都市として発展することなく、また外国人が訪れることの無かった地域です。

 

 

そんな負の歴史を抱えながらも、人々はとても穏やかな笑顔で、子ども達は好奇心いっぱいのキラキラした目で近寄ってきます!


内戦も終結した現在だからこそ、私達のような外国の訪問団を受け入れることが出来るようになりました。この村の子ども達にとって、私達との出会いを通じて外の世界に好奇心を持つことが、将来の可能性の扉を開くことになる。だからこそ、私達の今回の訪問実績がきっかけで、ますます外国からの訪問が増えることを期待しているとのこと。

村を挙げて大歓迎してくれた人々の笑顔に見送られて、次の街へと出発です。


一族を挙げてのおもてなし

やしゃごの朝子です。


ホームステイから一夜明けた今朝のプログラムは、ホストファミリーの皆さんと青年達が全員で出かける遠足です。


向かうは世界遺産の「シーギリヤロック」。妖艶で美しい女性の壁画で有名です。


スリランカの祝日にあたっていたため、皆さん家族総出で参加してくださいました。ホストファミリーの小さな子ども達と、手をつないで一緒に岩に登る青年達。たった一晩で、すっかり懐かれています。




岩の上から周囲を見渡すと、360度視界の限り続く、緑豊かな森林。


高層ビルはもちろん、都市らしい都市など全く存在しない豊かな自然の景色は、ただただ圧巻です。


このご時世、ここまで広範囲にわたって手付かずの自然が存在し続けることに、しばし感動。


それにしてもこの巨大な岩の内部に城を築くという王様の発想・・・工事に従事した当時の人々や、この急な階段を毎日登り降りしてお仕えした家臣達は、さぞや大変な思いをしたのではないでしょうか?!

岩登りのあとは、家庭ごとにホストファミリーお手製のお弁当を囲み、しばし歓談。


青年達曰く、一族が仲良く隣近所に暮らしているような小さな村で、言葉が通じない青年達を連れて、親戚の家々を順番に回りながら、一族を挙げておもてなしくださったそうです。核家族が一般的な日本人からすると、スリランカでの「家族」という言葉が指す範囲がとても広く、そんな家族観の違いからも、いろいろと感じ、学びを得たとか。



さて、次の街へと移動のため、ここでホストファミリーの皆さんともお別れ。


名残惜しいと、涙でお見送りくださるご家族もあるほど。皆さん、バスの出発を手を振って見送ってくださいました。


言葉や文化の違いに戸惑いも感じつつ、現地の方々から全力の真心でおもてなしいただき、青年達にとって深く感動した一泊二日のホームステイ体験だったようです。


スリランカでのホームステイ

やしゃごの朝子です。


グローバルリーダー育成の旅。日本人青年達を引率して、スリランカに来ています。


今日は、地方都市の小さな村にお邪魔しています。

ここで青年達は、一泊二日のホームステイを体験をする予定。


ホストファミリーの皆様方が待つ集合場所の入り口では、美しい民族舞踊で温かく歓迎いただきました!


まずは顔合わせを兼ねたランチです。ホストファミリーとの対面に、そして指を使った現地流の食事の仕方に緊張気味の青年達。英語でのコミュニケーションが苦手なホストファミリーもいらして、お互いにどう意思疎通をはかるか試行錯誤しているテーブルもありましたが、村の方々の温かい笑顔に、すぐに打ち解けて笑顔になっています。

 

そして、ランチ後はホストファミリーに連れられて、それぞれのお宅へと向かいます。写真はスリランカ名物の三輪車「トゥクトゥク」に乗り込み、出発していく様子。

 

楽しく有意義な時間を過ごして、そして沢山の気づきを得て成長して戻ってきてほしい・・・と見送る私の心境は、まるで遠足に出かける我が子を見守る母のようw

 

このプログラム、大勢の現地コーディネーターやボランティアの方々によって支えられています。いかに実り多いものにできるのか、細部に至るまで心を砕いて奔走いただいていることに、心から感謝です。そして、そんな裏方の皆さんの細やかな配慮に敬意を払い、研修から最大限の学びを得るようにすることが、青年達の、そしてそれを指導する私達引率スタッフの責任でもあります。

 

ちなみに引率者の私には、残念ながらホームステイはありません。この後はホテルでスタッフ同士の打ち合わせやら、パソコンに向かっての事務仕事やらに集中です。


船上研修の次は・・・海外研修!

やしゃごの朝子です。

船室の窓から見上げると、そこには東京湾のレインボーブリッジが!

約10日間の陸上研修、つづく約10日間の船上研修を終え、いよいよ船は、東京の晴海ふ頭へと到着です。

世界11か国の若者達と共に過ごした20日間、いよいよ今日はお別れの時です。港では成田空港行きのバスが待っていて、外国人青年達はそれぞれの国へと戻っていきます。

 

ホールでは、別れを惜しんでみんな大号泣!

 

でも、この研修。実はまだまだ続くのですw

日本人青年達は、このまま海外研修へ。私も、担当するボランティア精神コースの青年達とともに、このままスリランカへ向かいます。陸上研修→船上研修→海外研修。がんばれ、研修トライアスロン!

たかたのゆめ

やしゃごの朝子です。

内閣府の「シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ」。世界11か国の青年達と、陸前高田市を訪れています。
今日は、総合営農指導センターにて、ブランド米「たかたのゆめ」についてお話を伺ってきました。

陸前高田市は津波により農耕地と作物に深刻な被害を受けました。第一次産業の復興は、市の重要な焦点となっています。


「たかたのゆめ」はJTグループによって2000年に開発された、東北地方の気候に適した新種米。震災から9か月後に、陸前高田への農業支援の一環として、JTグループから種もみ所有権が提供され、2012年6月に作付が開始されたそうです。

「たかたのゆめ」は市の一次産業再生に大いに貢献する新ブランド米となっています。譲り受けたわずかな種もみも、2015年には260トンの収穫となったとか。このお米を用いた様々な商品開発もすすみ、地域の復興シンボルとして人々の高い期待を集めています。


ボランティア、とは。

やしゃごの朝子です。

 

世界11か国の青年達とボランティアについて考える旅。

いよいよ船上研修も終わりに近づき、今日は発表会です。

ボランティアってなんだろう?

 

誰もが知っているようでいて、いざ問いかけられるとはっきりと答えられない質問の一つではないでしょうか。

 

さて、5回の授業を通しての気づきや学びをもとに、彼らはこんな定義を自分たちで生み出してくれました。


『ボランティアとは、世界を変えよう、世界にポジティブな貢献をしようという情熱があり、そのために自発的に行動する人のこと』

 

実は、この発表の準備をしていた時に、「報酬を求めず」という言葉も定義に含めるかどうかで、議論になりました。

 

報酬って、そもそも何を含めるの?

精神的な満足感?

金銭的な収入?

 

そして、ここまでの授業や各地への訪問で、彼らが見聞きし感じてきたことから、こんな意見が出ました。

 

相手の笑顔によって、自分たちも幸せな気分になれること。

活動にはコストがかかるため、どこかから何かしらの方法で収入源を確保せざるを得ないこと。

だからやっぱり、「報酬を求めず」と言いきることには語弊がある。

 

どんな結論に至るかな~と、ドキドキしながら彼らの議論を見守っていた私ですが、そんな風に多面的な視点から捉えてくれた彼らの姿に成長を感じて嬉しかったり。

また、ボランティアをする際、「情熱に責任を伴わせる」ことの重要性についても発表してくれました。


ボランティア活動は、なんとかしたいという情熱と善意に基づいていることが多いもの。ただし、善意でやっていることであっても、理論や責任を伴わない活動は、独りよがりの満足にはなっても、ともに活動するメンバーや、サービスの受け取り手にとって有害なものになる危険性を孕んでいます。

 

では、どんな責任が伴うのか?原発事故後の福島でボランティア活動を行う際に実際にみられた対立課題をめぐるディスカッションからの気づきや、人道支援の質と責任について話した内容もカバーしてくれました。

そして、ともに活動してくれるボランティア達のモチベーションを高めるための、リーダーが身に付けるべきコミュニケーション能力のポイント三箇条についても、上手にまとめてくれました。
 
この20日間で、まったく異なる文化背景や生い立ちの彼らが、「ボランティア」というテーマを通してとことん語り合い、一つの大きな気づきに到達していく様子。それには、互いの意見に真剣に耳を傾け、学び取ろうとする謙虚さや、与え合おうとする誠実さがあってこそ。そんな光景をこういう形で見守ることができるのは、ファシリテーターの私にとって、大きな喜びです。

 

世界はお互いへの理解と敬意で繋がりあうことが出来る。心から、そう思います。


沖縄で、東北の課題を、世界の仲間と考える

やしゃごの朝子です。

内閣府の事業「シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ」。横浜から出航して4日目、今日は沖縄国際大学の皆さんを世界の若者たちとともに訪問しています。

沖縄国際大学には福祉・ボランティア支援室というセクションがあり、学生さん達がボランティア社会貢献活動に活発に取り組んでいらっしゃいます。

そこで、貧困と防災の二つのテーマをもとに、前半は学生さん達の課題意識や取り組みをうかがい、後半はワークショップ形式で、皆でディスカッションの時間を持ちました。

沖縄国際大学の学生さん達からは、こんな課題提起が。


実際に、東北の被災地でボランティア活動を続けてきたガールズ防災チームの皆さんならではの課題意識です。

こういったテーマについて、グループごとに知恵を出し合い、発表しました。

「どうやって共助を学ぶか」というテーマのグループに参加したインドの青年からは、こんな事例も紹介されました。

インドでは、身体障がい者の方々の移動を補助するテクニックの数々を、学校の必修科目で学んでいるそうです。
どのクラスにも訓練された学生達がいて、活躍した学生には「勇敢賞」「マザーテレサ賞」などが与えられるとか。

困っている人を見かけたときに、手助けしたいという気持ちを持ったとしても、具体的な方法がわからないがために動けず、結果として「見て見ぬふり」になってしまった・・・ということ、ありますよね。

このように学校教育にシステムとして組み込んでしまうというのは、とてもいいアイディアだと皆で関心しました。


ヤル気を引き出すコミュニケーション

やしゃごの朝子です。


内閣府主催の研修事業、シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ。今日は4回目の授業です。

昨日は横浜港から日本丸に乗って出航したばかり。船上研修2日目ということもあり、船酔いに悩まされる青年もちらほら出ましたが、みな頑張って出席してくれました。

 

さて、今日のテーマは、ヤル気を引き出すコミュニケーションのコツ。

 

企業であれば、お給料という対価があるから従業員は働きます。でも、ボランティア活動だと、ヤル気が高いのはリーダーのみで、他のメンバーとの間に温度差が・・・というのはよくある話。雇用契約関係があるわけでもないボランティア組織では、強制的にメンバーを活動させることも出来ず、そのうち組織が空中分裂なんていうことにもなりかねません。

 

リーダーには、自分の志を仲間と共有したり、仲間のヤル気を上手に引き出す能力が求められます。

そこで、今日の授業では「万国共通ヤル気のスイッチ」の押し方を、ストレスマネジメントの理論とともに伝授しました。人がストレスを感じるのはどういう条件のときなのか。それがわかれば、その条件をクリアするよう意識したコミュニケーションで、相手のヤル気はどんどん高まります。

 

ポイントは、その物事に取り組むだけの価値や意味がある、ということをいかに相手に伝えるか。

そもそも価値や意味が見いだせないことに対して、人は積極的に動こうとはしませんよね。

 

そのポイントを踏まえたうえで、各自の将来実行したいプロジェクトについて、プレゼンの練習をしてもらいました。

相手にうまく価値や意味が伝わったかどうか、お互いにフィードバックを返しながら、コミュニケーション・スキルを磨きあいます。

授業が終わってから青年達に感想を聞いたところ、一生使えると大好評!

理論自体はとても簡単ですが、ボランティア活動だけでなく、人生のあらゆる場面で活用できるライフスキルでもあるのです。


ボランティアの弊害

やしゃごの朝子です。

 

世界11か国の青年達とボランティアについて考える、本日は3回目の授業でした。

 

「ボランティア」というと、無条件に良いこと、尊いことというイメージがつきまといます。でも、やり方を間違うと、実はとても危険な行為になりかねません。

 

確かに、目の前で困っている人に何かをしてあげたいというのは純粋な奉仕の心です。その尊さを、私は決して否定しません。


ただし、これは時と場合とやり方によるのです。


そこで今日の授業では、実際に私が体験した、こんなケースを例にあげて青年達に話しました。

 

震災後3年が経ち、やっと立ち直りかけてきた街。

商店も営業を再開し、人々に暮らしが戻り始めていました。

 

そんなある日、NGOで働く私のもとに、一本の電話がありました。

 

東北から遠く離れた地方で卸売業を営んでいらっしゃるというその男性は、商品を無料で被災地に提供したいので、適切な送り先を紹介してくれないか、と。しかも、かなりの数量のお申し出です。

 

震災から3年が経ってもなお、遠い被災地へ想いを馳せる、その方の善意あるご提案にはとても感銘を受けました。が、その善意を最大限に活かすためには、どうしたらいいでしょう。

 

私は言葉を選びながら、その方にお話ししました。

 

無償での物品提供は、発災直後の緊急支援期だったら大変必要とされたこと。

 

でも今、被災地は、ようやく地域の小売店さん達が事業を再建してがんばっている段階に入っていること。

 

だからこの時期の物品の無償提供は、彼らの生業を、はからずも邪魔しかねないこと。

 

 

もし、支援したいというお気持ちがあり、

多少の手間を厭わないでいただけるのであれば・・・

 

例えば、お住まいの地域でその商品をチャリティー目的で販売し、

その売上金を、しかるべき団体に寄付するという方法はどうだろうか、と。

 

途上国での国際協力を専門事業として行っているNGO業界には、

 

DO NO HARM (害を与えないこと)

 

と言われる支援の原則があります。

 

それが善意からの支援であっても、

やり方によっては害となることがありうる。

 

「感謝や見返りを求めているわけではないから」

という気持ちは崇高ですが、それがために、相手が本当に喜んでいるのか、という確認がおろそかになる危険性をはらんでいるのです。

 

民間企業が商品を販売するときには、売れるか売れないかで、市場の評価がわかります。

 

それに対しボランティアは、相手からの評価を求めず行われることが一般的。

であるがゆえに、支援の受け手が本音ではそれをどう評価しているのか、分かりにくいのです。

 

そんな危険性を常に意識し、受け手にとって「害のない支援」を行うことは、支援を提供する側の心得であり、責任なのです。


大手非営利組織の経営トップから学ぶ

やしゃごの朝子です。


今日は世界11か国の若者を引率し、大手国際NGOであるプラン・ジャパンさんの事務所を訪問しました。

今回の内閣府の研修プログラムで、ボランティア精神について学ぶ41人の青年達。それぞれボランティア活動の経験は大なり小なりある人がほとんどです。とはいえ、そういった社会貢献活動を職業としているわけではありません。

これから社会人となる参加者も多いため、キャリアの選択肢の一つとしてNGOも考えられるよう、様々な角度からNGOの実態についてお話しいただきました。

ボランティアとして関わる、有給スタッフとして就職する、あるいはNGOを自分で立ち上げる。アプローチは様々にせよ、非営利活動というと、途端にビジネスの世界とは遠いものと感じてしまう人が多いことと思います。そういう認識が、経営計画や資金計画の脆弱さなど、非営利組織の運営面の弱さに繋がってしまうことも多いのです。


でも実際には、組織の経営というのはビジネスの世界とも共通するもの。

今回は、高い専門性をもつプロ集団として社会貢献を行う非営利組織とはどういうものなのか、そのプロ中のプロである大手NGOの経営トップからお話を伺う、という貴重な機会でした。青年達からは、「NGOの経営も企業のそれと変わらないんだね!」という感想が。


近い将来、社会を牽引するグローバルリーダーとして彼らが活躍するためにも、経営力の重要性を理解してもらった一日となりました。


リーダーに求められる情熱と冷静さのバランス

やしゃごの朝子です。

世界11か国の青年達とボランティア精神について考える、グローバルリーダー育成研修。今日は二回目の授業でした。インフルエンザが流行っているため、予防のために全員マスクをかけて授業です。

 

さて、今日のテーマは「非営利組織が直面しやすい対立課題について考える」。


社会的な課題を解決するにあたり、NPOやNGO、そして多くのボランティアグループが活動しています。しかし、たとえそれが善意の発露としての活動であったとしも、情熱だけでは乗り越えられない課題は沢山あります。そんな現実に直面したとき、組織のリーダーとして、どのようなバランス感覚が必要でしょうか。

 

今回は特に、東日本大震災での緊急支援・復興支援の現場において、実際に団体の多くが直面した課題を題材に、青年達にリーダーが考慮すべきポイントを考えてもらいました。

 

いくつかの題材の中から、あるグループには、こんな福島での事例をもとにディスカッションしてもらいました。


「原発事故のため、福島県に支援に入った団体数は、それ以外の県に入った団体数に比べて極端に少ない。あなたが県外にあるNPOのリーダーだったら、何をする・しないだろうか。また、それをする・しない理由は?」


危険を伴う支援活動を行う際の、任務に対するメンバーの情熱と、組織のリーダーが考慮すべき責任についてがテーマです。

それについて青年達は、「状況判断から行動に至るまでのステップ」として、こんな見解を発表してくれました。


「まず、課題を特定する。併せて、自分たちがそれに対して行動を起こす正当性についても検討する。」

「次に、信頼できる情報ソースを特定する。」

「さらに、収集した情報を分析・検討する。危険性のレベルはどのくらいか?自分たちはその課題を解決する主体として期待されているだろうか?」

「そして行動プランを立案する。どんな人を現場に送るのが適切か、ロジ面でのアレンジはどうするか、他にも適切な手段はあるか?」

「以上を踏まえた上で実行に移すこと。そして、そこから新たに見えた課題があれば、さらに最初に戻ってこのサイクルを回すこと。」

「また、これらのステップなしに、性急に現場に入ることは慎むこと、相応しくない人材を送り込まないこと、危険を伴う任務を活動メンバーに無理強いしないこと。」


最後に、「情熱には責任感も伴わせて行動しよう」と締めくくってくれました。


東日本大震災では、多くのNGOが東北の被災地へ駆けつけた一方で、福島へスタッフを派遣することを見合わせた団体が多くありました。特に「除染ボランティア」の是非を巡っては、NPO・NGO関係者の間で大きな論点になったことがあります。


そこに支援を必要とする人々の存在を前に、なんとかして助けたいと焦る気持ちも起こるでしょう。でも、状況によっては支援する側に深刻な二次被害をもたらしてしまう危険性もあります。原発災害に限らず、リーダーはそういったリスクを理解するとともに、メンバーの安全性を確保するため適切な判断を下すことが切実に求められます。



ボランティア活動は何のため?

やしゃごの朝子です。

昨日の授業の最後に一つ、私から青年達に伝えたメッセージがあります。

 

それは、ボランティア活動は何のためにするのか、ということ。

 

私は、この点について、「人の尊厳を守るため」にするのだという信念を持っています。

 

尊厳を持って生きることは、人間だれしも尊重されるべきこと。でも、現実には、それが何らかの形で阻害されている状況が社会には沢山ある。

 

その解決のために、自分たちは手を差し伸べているんだという認識を根底に持っていれば、そのボランティア活動の軸はぶれません。

 

以前働いていたNGO業界でも、この考え方が人道支援を行う上での原則とされています。 この哲学を持ったうえで、更にそれぞれの分野の専門性を磨いていくことで、ボランティア活動の質を上げていくことができると考えています。

世界の若者と、ボランティア活動について考える

やしゃごの朝子です。

 

先週から、世界11か国の青年達と共に過ごす1か月間の研修事業のお仕事が始まりました!

 

内閣府によるグローバルユースリーダー事業「シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズ」。以前は「世界青年の船」と呼ばれていたプログラムなので、ご存じの方も多いかもしれません。

 

私はここで一か月間、「ボランティア精神」という授業科目を担当します。授業は全部で5回。毎回、英語による講義+ディスカッションのワークショップ形式で進めることになっています。

今日は第一回目の授業!


ボランティアの定義や活動意義について、皆で語り合いました。


面白いのは、「社会問題解決のための社会貢献」という意見が出る一方で、「自分のことを深く知る手段であり、自己満足・自己実現」という意見も。

何のためにするか、という点で共通しているのは、「何かを必要とする人々がいて、自分が自発的に貢献したことで、相手が笑顔になる。それが自分にとっても幸せだから」といった意見でした。


また、ボランティアとは見返りを期待しないこと、という意見が圧倒的だったのですが・・・。

 

そこで私から皆への問題提起。

「ボランティア活動とは、【無償】であるべきでしょうか?」

 

これはつまり、活動の「コスト」をどう考えるのかということ。

 

「無償で行う」ことが目的で、かつ短期・単発の活動だったら、いわゆる「手弁当」でよいでしょう。

 

でももし、より専門性の高いサービスを、長期的に社会に提供していくことを目的とするとしたら、現実には、それなりにコストがかかります。

 

この費用調達をどうするのか、その「費用」には人件費も含まれるべきか否か、という視点は、社会貢献活動を組織的に行う上で、リーダーとして実は避けて通れない大事なポイントです。

 

見返りを期待せずに与えるという「利他性」と、その精神性に則りプロジェクトを実施する際に必要な費用調達という「経済性」。この二つの側面を混同することなく別次元のものとしてとらえることが大切です。なぜなら、前者は目的、後者は手段の関係だからです。


「ボランティア活動=無償」と考えている人のなかには、この利他性と経済性を対立するものとしてとらえ、運営費の一部としての人件費の調達・支払の必要性までも否定する人がいます。しかし、両者は相反するものではなく、むしろ補完関係にあるものです。両方を同時に満たさない限り、安定的・継続的な活動は難しいでしょう。

 


世界の青年リーダーを育成する仕事

やしゃごの朝子です。


もうすぐ、楽しみにしていたお仕事が始まります!


内閣府によるグローバルユースリーダー育成事業。

世界11か国から集まる日本と世界の若者約200人強を対象にした、グローバル人材育成の研修プログラムです。

 

毎年開催されて27回目となる今年。
2015年1月~2月にかけて行われる1か月間の研修に、私もファシリテーターとして携わらせていただけることになっています。

 

期間中は、約40人の青年達に、5回にわたるワークショップ形式の授業を提供します。テーマは「ボランティア精神」。

陸上研修(東京)→船上研修(沖縄・大船渡に寄港)→海外研修(スリランカ)と10日間ずつ場所を移しながら、約1か月間の長丁場。がっつりと世界の青年達と関わってきます!


写真は、2012年1~3月にかけて実施された24回目の研修参加者からいただいた、寄せ書きやお手紙の数々。その時も私は講師としてワークショップを担当させていただきました。世界中の青年達が、文化や宗教などの価値観を超えて、お互いに本気で関わりながら暮らす1か月間は、とても密度の濃い時間。沢山の気づきや学びを乾いた砂のように吸収して、それぞれのコミュニティのより良い未来のための抱負とともに帰っていく彼らは、本当にステキなのです。

そんな場の空気感を思い出させる、このボードを部屋に飾って毎日眺めていると、とても元気が湧いて、幸せな気持ちになれます。


人材育成は、私のライフワーク。キラキラした感性をもつ青年達と関わる日が今から楽しみです。

 

 


 

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